2016年12月7日 更新

ステキ女子は古典を心得る!?豊かな言葉で深い心をはぐくむ教え

ステキ女子は古典を心得る!?豊かな言葉で深い心をはぐくむ教え

目まぐるしく変化している世の中、ときに立ち止まり、先人の知恵に耳をかたむける余裕を心にもちたいものです。永いときを越え、今に受け継がれているものには、日本人としての普遍の情景、感情が詰まっています。意外にも「わかる!」と共感する部分も多いのではないでしょうか??美しい表現、言葉に心洗われる時間をもつことで、自分自身の佇まいにも美しさが表れてきます。

今も昔も変わらぬ心情…日記を覗き見るかのようなドキドキ感

学校の古典の授業で必ずといっていいほど多くの方が学ぶ、清少納言の『枕草子』。「春はあけぼの~」と暗唱した人も多いのではないでしょうか?

枕草子は「随筆」というジャンルで、つまりは「日記」のようなものです。作者が皇后さまに仕えていたときの体験、人物模様などが書かれています。人の日記を盗み見しているような気持ちで読むと、刺激的な一冊になるのではないでしょうか?
もちろん「春はあけぼの」も美しい文章ですが、思わず、「わかる!」と共感してしまう章を抜粋してご紹介いたします。

◆「にくきもの(第26段)」
にくらしいもの。急用のあるときにやって来て、長話をする客。それが軽く扱ってもいい人ならば、「あとで」と言って帰してしまうこともできるであろうけれど、こちらが気のひけるような立派な人の場合は、ひどくにくらしく、やっかいだ。

◆「ありがたきもの(第72段)」
めったにないもの。舅(しゅうと)にほめられる婿。また、姑にかわいがられる嫁君。毛がよく抜ける銀の毛抜き。主人の悪口を言わない従者。ほんのちょっとした癖もない人。容貌、性質、風姿もすぐれていて、世間をわたってゆくとき、少しの非難すべき点もない人。

◆「ふと心劣りとかするものは(第186段)」
急に幻滅などを感じるものは、男も女も会話に下品な言葉づかいをすることであって、それは万事にまさって何よりもみっともないことだ。ただ使う言葉一つで、奇妙なことに、上品にも、下品にもなるのは、どういうわけなのだろうか。そのくせ、実はこのように思うわたし自身が、特別にすぐれているわけでもないのである。そうだとすると、いったいどれをよい、悪いと判断するのだろうか。しかし、人がどう感じるかはかまわず、ただ自分の気持ちとしてはそう感じられるのだ。

いかがでしたか?共感した部分もあったのではないでしょうか?
古典文学だからと構えずに読んでみると、今も昔も変わらない感情がうかがえて面白いですね。

隠すことで興味をそそられる!今こそ実践したい「秘すれば花」

『風姿花伝』は世阿弥が残した、能の理論書です。能の歴史、美学、修行法などが書かれています。
しかしながらその内容は、私たちが生きる上で参考になる「人生論」としても読むことができます。

「秘すれば花、秘せずは花なるべからず」という言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?
露出の高い服装をした人が「秘すれば花、だよ」と諭されている場面に遭遇したこともあります。従来より日本では、色気は露出によってではなく、所作や佇まいなど、内面からにじみ出るものだと考えられているのではないでしょうか?
本来の意味とは多少違いますが、女性にはぜひ心に留めていただきたい言葉です。

さて、世阿弥のいう「花」というのは、「見せ場」「売り」のことをいいます。秘めごとにしていればそれが売りになる、ということです。
例えば、料理の秘伝のレシピ、マジシャンのマジックのしかけなど、実際聞くと「なーんだ」と拍子抜けしたことはないでしょうか?知らないからこそ、どうなっているんだろう!?わたしにもできないだろうか!?と何度もお店に通ったり、心が奪われてしまうのです。ここでしか見られない、買えないなどの「珍しさ」が、私たちの心を惹きつけるのです。

SNSなど、いくらでも自分のことを共有できる環境に慣れてしまった私たちですが、今一度、何を発信するべきか、心の内に留めておくべきか、選択できる女性を目指したいものです。
自分の知識をひけらかさず、いくつになっても精進する姿勢がある人はとても魅力的だと思いませんか?

マネしたい美しい表現は万葉集から学ぶ

「万の言葉を集めたもの」、万葉集はその名の通り、様々な感情の言葉を集めた一冊です。
家族を想う気持ち、恋人を案じる気持ち、生活への嘆き…こんなにも今も昔も変わらないのか、と驚くと同時に、人が人を想う気持ちの大きさ、強さを、読むたびに感じる、大切な一冊です。

ユーモア溢れるものから、目の前に情景が浮かんでくるような美しい表現など、原文で古典を読むのは難しいですが、万葉集だけは原文で「音」を楽しみたいです。
今回は抜粋して、皆さんに共感していただけそうな和歌とその訳をご紹介いたします。

◆君待つと わが恋おれば わが屋戸の すだれ動かし 秋の風ふく   
(きみまつと わがこいおれば わがやどの すだれうごかし あきのかぜふく)
訳:あなたを待って恋慕っていたけれども、私のところには簾越しに秋の風が訪れただけです。

兄弟である二人の天皇との三角関係が有名な、額田王の歌です。当時は男性が女性の家を訪れる「妻問婚」が主流で、このように、胸をそわそわさせながら恋人や夫を待っていたようです。
彼からのメールかと思ったら友だちだった!という感覚には思い当たる人もいるのではないでしょうか?

◆磯城島の日本の国は 言霊の たすくる国ぞ ま幸くありこそ
(しきしまの やまとのくには ことだまの たすくるくにぞ まさきくありこそ)
訳:日本の国は、言霊が助ける国なのです。だからこの言葉も助けになってくれるでしょう。幸いに無事でありますように。

柿本人麻呂の歌です。言葉の持つ力を信じ、縁起の悪いことは言わない、という言霊文化は今も日本に根づいています。「言霊の幸う(さきはう)国」というのは日本の別名でもあります。言葉の力が幸せをもたらす、と古くから考えられていました。ネガティブなことを言わないだけでなく、ポジティブなことを言って常にハッピーオーラをまとっていたいですね。

◆天の海に雲の波立ち 月の船 星の林に 漕ぎ隠る見ゆ
(あめのうみにくものなみだち つきのふね ほしのはやしに こぎかくるみゆ)
訳:天の海に雲の波が立ち、月の船がそこを渡って、星の林に隠れていくのが見えます。

こちらも柿本人麻呂の歌です。夜の星空と雲が目に浮かぶような、幻想的な美しい表現です。
ときに、のんびりと都会の喧騒から離れて、自然に心を寄せる時間をつくってみてはいかがでしょうか?

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リヴィア清水夏子
Salon Fujikiri 着物着装 Bride of the world初代日本代表 大学卒業後、大手製薬会社の広告部に勤務。 「日本一の花嫁」を選出する、唯一のブライダルコンテストBride of the worldにて初代日本代表となる。 「万葉集」「枕草子」などの古典が愛読書。 現在は、「ひと手間」を愛せる豊かな心を育むこと、をコンセプトにしたSalon Fuji...
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