2016年12月7日 更新

【a day・福田春美氏インタビュー第2弾】ライフスタイルブランドa dayが香りにこだわる理由

【a day・福田春美氏インタビュー第2弾】ライフスタイルブランドa dayが香りにこだわる理由

香りは人の気分を変化させるもの。家事や仕事の合間にふと素の自分に戻れたり、気分が落ち込んだ時には癒されて明日への活力をもらえたりと香りは日々の暮らしに欠かせないものです。ライフスタイルブランドa dayのアイテムは香りにとことんこだわり、数十種類のサンプルの中から厳選した香りを絶妙にブレンドしています。日々の暮らしにそっと寄り添う心地よい香りを生み出したa dayの香りへのこだわりを、ブランディングディレクター・福田春美氏に伺ってきました。

パリの街角で衝撃的な香りとの出会い

ー福田さんが香りに親しむようになったきっかけを教えてください。

●a dayブランディングディレクター 福田春美氏(以下福田氏)
香りに魅了されたきっかけは、パリでの約3年半の暮らし。マレという街でアロマ屋の前を通り過ぎた時にふわっと鼻をかすめた香りが、あまりにも自分好みの香りだったので、すぐにその店に戻り店員さんに尋ねました。そしたら「これとこれを混ぜて焚いているのよ」って言われて。そこで初めて香りを混ぜていいことを知りました。

それまでは香りにまったく興味がなく、デパートの化粧品売り場のにおいが嫌で避けていたくらいだったのに、はまるとガーッと夢中になるタイプなのですぐに自分でエッセンシャルオイルをブレンドしたり、アロマを使って防虫用サシェを作ったりと、香りとともに暮らすようになりました。友人を家に招いた時に玄関で香りを焚いてお迎えするとすごく喜んでくれて。それがうれしくてどんどん香りにはまっていきました。

ー福田さんにとって香りはどのような存在ですか?

●福田氏
香りって嗅いだ瞬間、意識がフッと香りに移って、一瞬で気持ちがトンと切り替わるものですよね。私もひどく疲れたり嫌なことがあったりしたらアロマオイルをつけて、気持ちをリセットさせます。「集中したい時はローズマリー」「脳をフル回転させた日の夜はラベンダー」というふうに、自分の中で「こういう時にはこの香り」っていうのがあって。もう日々の暮らしで手放せないものになっています。

また、香りは人の気持ちに影響を及ぼすところがすごいと思います。2011年の東日本大震災直後の1年間、自宅で父を介護し家で最期を看取りました。辛い治療はせずに家で死にたいという父たっての希望でした。介護生活の中で自分に何ができるかを考えた時、静かな音楽をかけてアロマオイルでパンパンにむくんでしまった父の足を手でさすってあげたんです。すると、すごく楽になったようで表情が柔らかくなり、深く眠れているようでした。その時、香りって人を救えるんだなって思い、香りの可能性を実感したんです。

香りは毎日でも使えるし人生最期の時でも使える、すべてを包み込む力があります。毎日を積み重ねていくと、必ず人生の最期を迎えます。日々の何でもない一日一日を香りとともに歩み、それを毎日大切に積み重ねていくことで、幸せで豊かな人生につながっていくのかなと思っています。

ー香りをテーマにしたライフスタイルブランドa dayを作るきっかけを教えてください。

●福田氏
パリから帰国してまもなく東日本大震災があり、外に出る雰囲気ではなかった時に、元々好きだった家磨きをせっせとしたり、いろんな香りを調合してお気に入りを探したりしていました。そんな暮らしの中でふと思い付き「こんなブランドないかな」と心思うままにノートに書き綴ったのが、ライフスタイルブランドa dayのアイデアです。香りが身近にある私の暮らしの中から生まれたアイデアがベースとなっているので、自然と香りがテーマになりました。

完成度を極限まで高めたa dayのアイテム

ー匂いがきつすぎずあと残りもない心地よい香りですね。商品開発の苦労があったのではないですか?

●福田氏
a dayのアイデアをすぐに実現させようと思い、いくつかの会社にプレゼンしたんですが相手にされなくて。グローバル プロダクト プランニング(以下「GPP」)が話を聞いてくれて実現に至りました。今思えば香りの会社であるGPPとタッグを組むことが、成功のカギだったと思います。

私は服のブランドの立ち上げは散々やってきたけれど、香りのブランドに関してはまったくの素人。成分から香り、パッケージデザイン、マーケティングに関することまで、GPPスタッフが何でもよく知っていたので、たくさん助けてもらいました。驚いたのは、開発期間が長かったこと。洋服は最短で1ヶ月半、遅くても半年くらいでリリースしますが、a dayのアイテムは一個作るのに2年!「そんなに時間かかるの!」と最初は思いました。

ーGPPのスタッフと二人三脚で商品づくりを進めていたんですね。

●福田氏
そうなんです。香り一つとっても、私が「こんな感じの香りにしたい」というと、その香りのサンプル瓶がズラーっと並べられて、一つひとつ嗅いでいって。気が遠くなるような作業でした。GPPは香りの会社だけあり、香りに対する判断がプロです。私はいいんじゃないかと思っても、「ちょっと違う」「もっとこう」という意見が次々出てくる。何度も何度も作り直してディスカッションを重ねて、ようやくスタッフ全員がピタッとはまる形となりました。自分だけじゃこんなに完成度の高い商品はできなかったと思います。

ディレクター業をしていると、どうしても自分の主張が強くなる時があって。その時に他の会社だとひるんでしまう人がいる。すると私に対して何でもイエスマンになってしまい、これ以上のいい物は出てこないんです。でも、GPPスタッフはひるまない。私の主張に対して「でも、こうしたほうがいいと思うんです」と怖がらずに自分の意見を返してくれます。私はそれがうれしかったです。おかげで私が思っていた以上の、素晴らしい完成度になりました。

ー福田さんのディレクタ―人生において、a dayはどんな存在ですか?

●福田氏
a dayは自分がディレクションした中で、本当に納得し自信を持って世に出した一番のブランドです。何十年もファッション業界にいて「いつかそういうものを出したい」と思っていたら、まさかここにきて!という感じです。プロとプロがぶつかって最高によいブランドができたと思います。

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Platt!BEAUTY編集部 美容ライター
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