2016年12月7日 更新

2016年・和ハーブことはじめ<後編>ビューティー七草で日本の足元の豊かさに気づく睦月

2016年・和ハーブことはじめ<後編>ビューティー七草で日本の足元の豊かさに気づく睦月

年末から引き続き、年始も和ハーブを身近に感じられるイベントが続くとき。七草がゆをいただく習わしもそのひとつです。2016年はほんのちょっとのテクニックをプラスして、「和ハーブビューティー七草」を楽しんでみませんか。

古来の習わしに伝わる和ハーブストーリー

皆さん、年末年始はいかがお過ごしでしょうか?
いい意味ですべてがリセットされたように感じ、気持ちも新たに前を向ける…
日本人にとって、一年の中でも最も大切な時期のひとつですね。

さて、前編では「和ハーブとは?」というお話をしましたが、和ハーブは年末年始の日本の習わしの中にも、たくさん登場します。

まず、年越しにいただく「ソバ(蕎麦)」。
ソバは古い時代に大陸から渡って来たタデ科の植物。
主食として扱われますが糖質率は低く、ビタミンやフィトケミカルなどバリエーション豊かな栄養バランスで、ビューティー効果が高いといわれる和ハーブのひとつです。

そして、門松などの正月飾り。
葉が永続的に緑をたたえることが不老長寿=エイジングケアを象徴する常緑樹の代表「マツ(松)」や、”代々子孫繁栄”を願う「ダイダイ(橙)」などが、和的素敵空間をデコレートします。

元来は家族全員でいただくお屠蘇(とそ)。
これは家族の健康を願って、複数の「香りの薬草和ハーブ」をみりんやお酒に漬けていただくものです。

1月のことを睦月(むつき)といいます。
家族や友人知人そろって「みんなで睦ましく」、”和”の心をもって暮らす…そしてそんな心地よい幸せに、和ハーブが気づかせてくれる。
そんなことを感じながら、年末年始の日本人の伝統と和ハーブの関係に、関心を持っていただければ幸いに思います。

簡単!刻んでさっと混ぜるだけ「ベーシック七草がゆ」

そして、お年始に忘れてはいけない和ハーブイベント!
それは正月7日「人日(じんじつ)の節供」にいただく「七草がゆ」です。

まだ寒さ厳しい早春のひだまりに、ひときわ力強く茂り、みずみずしい生命力をたたえた七草(セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ)たち。

このなかの”香り番長”は「セリ(芹)」。
一カ所から競(せ)り合うように力いっぱい生えることから、この名がついたとか。

このセリを含む「セリ科」の植物は全般に、そのアロマ効果に加えて、体を温め血行促進作用があるとされています。
そして胃腸の働きを回復させ、鉄分が含まれていることから造血作用も期待できるという…、まさに女性に嬉しいことだらけの日本のハーブです!

最近はスーパーマーケットでも「七草セット」として販売されていますので、何がどの和ハーブだとわからなくても、まずはそれを使うことから始めてみましょう。

さっと塩ゆでした七草たちを、鼻歌でもうたいながらトントコトンと刻んでいると、さわやかな香りが立ちのぼってきて五感も刺激されます。
あとはできあがったおかゆに、刻んだ七草を混ぜるだけだからとても簡単。

同じく和ハーブの「ユズ(柚子)」の果皮をほんのちょっと刻んでトッピングすれば、さらに香りもよくって彩りもキレイに仕上がります!

七草をわたし流にカスタマイズ!

季節の七草の自然の恵みを身体に取り入れ、この一年の無病息災を願い、邪気を払う。
…そんな日本伝統の笑顔の習わしをちょっとおしゃれに今らしく、そしてマニアックに楽しみたい方へ。

和ハーブこそ、「身土不二」が生きる”日本人のためのスーパーフード”!
だから七草が手に入りにくかったり、伝統スタイルは少し飽きたかなと思えば、オリジナルの和ハーブを使った「マイスタイル七草がゆ」もありだと思います。

というわけで、ここからは、沖縄に伝わるおかゆ料理「ジューシーボロボロ」のレシピの知恵を活かした、おいしくってちょっとユニーク、そしてビューティー効果抜群の七草がゆをご提案します!

少しだけ手をかけて…女性のお悩みに「琉球ビューティ七草がゆ」

素材がそろえばあとは簡単。お料理好きな方にオススメです!

材料(2人分):
【A】
★セリ(芹)の葉茎と根・・・・・・2株
(手に入れば琉球ハーブの代表「サクナ(長命草)」を使用)
★沖縄ウコン・・・・・・・・・・・1/2片
(なければ、ショウガもしくはターメリックで代用)
【B】
★ウンチェーバー(空心菜)・・・・2本
★ミツバ(三つ葉)・・・・・・・・1株
★エゴマ(荏胡麻)の葉・・・・・・2枚
★ミョウガ(茗荷)・・・・・・・・1個
★アサ(麻)の実・・・・・・・・・適宜(お好みで仕上げに)

・出汁(カツオ、昆布)・・・・・・600cc
・十穀米など雑穀ブレンド米・・・・300g
・天然塩・・・・・・・・・・・・・小さじ1

作り方:
①AとBの和ハーブをそれぞれ、細かく刻む。
②鍋に出汁と塩、Aの和ハーブを入れ、沸騰させる。
③沸騰した②の出汁に十穀ごはん(炊いたもの)も加え、弱火で10分ほど煮る。
(うっすらと水分が表面に残るくらいが目安)
④②の火を止める直前にBの和ハーブを加えてできあがり。

AとB、二つに分けたのは、素材の個性の違いから。
まずはウコンやセリの根など、ちょっと固くて組織が壊れにくい和ハーブ素材を先に弱火で煮込んでおくことがポイントです。
薬効成分や独特の香りがスープにしっかり溶け出します。

逆に葉ものなど、柔らかくて香りも優しい素材は、色素や、揮発しやすい香り成分などがなくならないよう、できあがりの直前に刻んで加えましょう。

和ハーブの有効成分の特徴をおさえた調理法で、それぞれを効率よく、まんべんなく吸収させること。
これがビューティー七草レシピのコツなのです!

ここがすごい!琉球ビューティー七草のヒミツとは?

この「琉球ビューティ七草がゆ」、実は女性にとってうれしい作用がいっぱいです!

まずおかゆの主役であるお米ですが、ビューティーを徹底的に意識するならば、精製されている白米よりも食物繊維・フィトケミカル・ミネラル類が豊富な雑穀米をオススメします。

そして琉球ハーブの「ウコン」、それから「セリ(芹)」は、身体を中からポカポカ温め、血流を上げてくれます。

ちなみに酸素や女性ホルモンは血液によって運ばれるので、血流がよくなることで、全身の細胞すみずみにまでそれらが届きやすくなり、美肌作用やダイエット効果もUP。
女性の冷え性や肩こりなどのお悩みにもこたえてくれそうです。

それから、「エゴマ(荏胡麻)」に含まれるオメガ3や香り成分には、炎症を抑え、代謝を向上させる作用があります。吹き出物や花粉症、肥満対策にもぴったりですね!

さらに今、エゴマオイルの次に注目されているのが、日本人の暮らしのさまざまなシーンに使われてきた大切な和ハーブ「アサ(麻)」。
その実から採れるオイル(ヘンプオイル)は、あらゆる食材の中で唯一、人間が理想とする必須脂肪酸バランスを持つとされる、和のスーパーフードです!

こんなふうに香りいっぱいの和ハーブレシピには、たくさんのハッピーがつまっています。
ぜひこの機会に、お試しください。

前編で「身土不二」の心をおさらいしてみましょう。
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和ハーブライフスタイリスト 一般社団法人 和ハーブ協会 理事 大学卒業後、メーカーに勤務。幼少からの植物好きが高じて、ハーブやアロマテラピーなど植物療法の世界に目覚める。日本の足元の植物“和ハーブ”の価値を伝えるべく、協会立ち上げ期より中心スタッフとして活躍。現在は協会理事として各種講座・講演、和ハーブ地域振興プロジェクトで日本全国を飛び回りながら、「日本人と和ハーブ」の関係性を文化・...
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